2011
最初の一件
横浜市/改修
設計料 38万円。祖母の家の水回りだけ。
設計料 38万円。祖母の家の水回りだけ。
敷地に対して、建物が答えとは限りません。私たちは2011年から、住宅と小さな公共空間を142件手がけてきました。そのうち9件は、建てないという結論に至っています。
用途の書かれていない場所を、一つだけ残す。
庇を三枚に割る。
幅120mmの光を、17本。
1979年 富山県生まれ。大学では地質学を専攻し、卒業後に設計へ。「敷地は建築より先に何千年もそこにある」が口ぐせ。現場では、いつも巻尺より先に鉛筆を落とす。
1985年 東京都生まれ。灰の図書室の担当。左官職人と半年かけて41回の試し塗りをした。「決まらない色を、決まらないまま出す勇気が要る」
1994年 長崎県生まれ。模型は必ず1/30でつくる。「1/100だと、人が座れるかどうかで嘘をつけてしまうので」
サブは打ち合わせのあいだ、いつも模型のいちばん近くで寝ています。施主の子どもが最初に覚えるのは、たいてい設計者の名前ではなくこの犬の名前です。
一回目は施主と、二回目はひとりで。天気の違う日を選びます。ここまでは無料です。
三案のうち一案は、建てない/減らす提案にします。比較のためではなく、本気の案として。
図面より先に模型を見てもらいます。椅子が入らない設計は、この時点で消えます。
どこを「決めない」かを、施主と一緒に決めます。ここがいちばん時間がかかります。
写真を撮らせてもらいます。次の設計のために。142件のうち118件で続いています。